映画『ヒューゴの不思議な発明』
ちょっと文化的な生活が送りたいと思い立ち、毎月1日はなるべく映画館に行こうとか心に誓ってみている今年の私です。
というワケで『ヒューゴの不思議な発明』を観てまいりました。
映画の内容は↑を見ておくんなまし。
2Dと3Dとどっちを観ようか迷い……以前『パイレーツ・オブ・カリビアン』を3Dで観て「映画は2Dでいいや」と思ったってな話はこのブログでも書きましたが、一作品だけ観て評価を決めるのもいかがなものかと今回3Dリベンジしてみました。
3D……いいね!(笑
いや、私が3Dの観方に慣れたからかもしれませんが、これは意味のある3Dだった。
イヤミな鉄道公安官が詰め寄ってくるシーンなんて「顔近いよっ!」って感じで大変迫力がございましたよ。
なんでも立体的にすりゃいいってもんじゃないんだね。やっぱ3Dに適したアングルとかあるんだなーということが、今回観てみて判った(^^;)
ただやっぱり人物と背景の乖離感は拭えないので、純粋に映像美を求めるなら2Dの方がいいと思います。が、せっかく映画館で観るのなら3Dをオススメしたいかな?
お話の方は、人物はわりとみんなステレオタイプ。でもその分安心して映像を楽しめる感じです。
物語を単純化しすぎてしまったのか、ちょっと人物間(特にクリストファー・リー)の感情の推移に唐突感を覚える部分もありました。が、まぁ、さほど気にするほどでもないです(笑
個人的には、ヒューゴが時計塔から町を見下ろして、「まるで機械みたいだ。機械にはむだな部品はひとつもない。だから僕にも君にも(存在している?)意味があるんだ」的なことをのたまうシーンが印象深かったです。普通逆のこと思っちゃいそうなんですけどね。
そんでもって今回も芸達者なわんこ共が頑張っております
また、結構「くすっ」としちゃうところも随所にあって、気楽に観られる作品になっていると思います。
ご興味持たれましたら、ぜひ映画館へGO!(笑
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公開間もないのであんまりネタバレされたくない方はこのへんで(^^;)
「しょーがねーな、聞いてやるよ」という方には、この下に、いつも通り気になっちゃった部分からつらつらと書いてみますー。
時計の修理工&博物館で働いていた主人公ヒューゴのお父さんは、博物館の倉庫で埃を被っていた機械人形を家に持ち帰って修理してたんですが、修理途中で事故で亡くなってしまいます。
ヒューゴの身寄りは他には駅の時計整備士で飲んだくれの伯父さんしかいず、彼が住まいにしていた時計塔にヒューゴも住むことになるんですね。しかも伯父さんは彼に時計の整備法を教えると、いつの間にか出て行ってしまう。
で、ヒューゴは駅の時計整備をしながら、お父さんの残したメモを頼りにひとりで機械人形の修理を続ける。
でも当然お金がないので、彼は駅構内のお店から食べ物や修理に必要な部品などを盗んでいます。ある日、構内にあるおもちゃ屋から部品を盗もうとして店主に捕まり、お父さんのメモを取り上げられてしまいます。でも、それをきっかけにヒューゴと店主は交流を深めていくようになります。
その店主が、あの映画の魔術師・メリエスで、実は機械人形も彼がかつて製作したもの、という設定。
元マジシャンのメリエスは、ある日活動写真を観て感動し、その後は自分で映画制作会社を立ち上げ一世を風靡しますが、時代の流れもあって衰退。夢を捨て、映画のフィルムもすべて売り払い、失意のまま今のおもちゃ屋の店主になる。そんな彼が唯一壊せずに博物館に寄贈したのが機械人形だったわけですね。彼の栄光と挫折の証人である機械人形に関することが書かれたメモは、彼にとって古傷を抉るものだった。でもそれは、ヒューゴにとってはお父さんが遺してくれたたいせつなもの。お父さんが遣り残した機械人形の修理にも必要なメモだった。
……って言ってたはずなんですが、結局メモは最後までヒューゴの手には戻らず。しかも、なくてもヒューゴ、機械人形修理できちゃってるし(^^;)
これ、最初の「あれ?」。
で、お話が進むにつれ、メリエスと映画のことに内容がシフトしていくのですが……中心にいたはずの機械人形とメリエスの映画への情熱が、私にはちょっとうまくリンクしなかったです(汗
これがふたつめの「あれ?」。
変にメリエスとかにせずに、普通に夢を失ったマジシャン設定で行った方がお話的にはしっくりきたんじゃないかとか、余計なことを考えてしまいました(汗汗
ヒューゴもお父さんの後を継いで時計の修理工になるのかと思いきや、最後マジシャン目指してる風でしたし。
凄いインパクトで中心にいたはずの機械人形の求心力が、イマイチ最後まで活かしきれてなかったような気がします。
ただ、ひとつのことに固執せずに変化していくその人間像が、逆にリアリティを醸し出したとも思えるかな。
また、メリエスの夢の残骸である機械人形が、父親を喪った少年の生きる糧になっていた、という部分は、おそらく「挫けずに頑張ってれば、いつかいいことあるよ!」というのがテーマであるっぽい(ホントか?)この作品には合致していたのかもしれません。
そんなワケですので、いろいろ気になる部分はありつつも、私は最後まで楽しく観られました。
……正直前評判ほど深い感銘を受けることは私はできませんでしたが(^^;)観ようかどうしようか迷ってらっしゃる方には、「観とけ、損はしないはず!」と言えると思います。
ともかく映像は本当に美しいし、3Dの方は圧巻の迫力ですので、それだけでも私は満足(笑
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