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パラボリカ・ビス-『夜想モンスター&フリークス展 2&3』

光と闇 そして、幻――――

それぞれに趣の異なる、みっつの世界

 

parabolica-bis 

『夜想モンスター&フリークス展 2 清水真理・人形展/片足のマリア』

 付『中村趫写真展/アリスが落ちた穴の中 Dark Märchen Show!!』

『夜想モンスター&フリークス展 3 花代・写真展/物理的心霊現象のメカニズム』

 

ということで、今回のパラボリカ・ビスは豪華3本立て!

1階で清水真理さん展、2階で花代さん展、2階の休憩エリア(?)で中村さん展という、全然違う印象の展示会が併催されていました。

お得感はありますが……正直なところを言えば、ちょっと散漫な感じかな(^^;)

それぞれのカラーが結構違うので、部屋を移るごとに感性スイッチを切り替えなければならない感じで、結局すべての部屋の記憶が薄れてしまったような……(汗

まあ、いろいろ見られて楽しかったんですけどね。

なんだかんだで2時間近くもどっぷり浸ってましたし(^^;)

「ゆっくりご覧ください」とは言ってもらったけど、ゆっくりしすぎか?(笑

 

とりあえず、ひとつひとつの部屋についての感想をば。

 

まずは2階の花代さん展。

扉を開けた瞬間、白い世界が広がりました。

真っ白な壁に、シンプルな白枠に縁取られた写真がぐるりと貼りつけられている。

本当になんの衒いもない展示で。

でもそのシンプルさがかえって、柔らかで優しい色彩の写真を引き立てていました。

一言で表せば『静謐』?

朝陽に満たされたような空間でした。

写真はフィルムの重ね撮り風で、像が二重になっています。(デジタル加工なのかな?)

人間の日常生活と自然の風景が重なり合っていて、夢の中の映像を見ているみたいな、不思議な感覚に囚われました。

早朝のまどろみの中にいるような……。

気怠いけど清々しい感じで、テーマになっていた『心霊現象』というのは私は特に感じませんでした。

むしろ、人間生活の根本にある『地球』をそこはかとなく感じられるというか……『動』ではないけれど、静かな『生』という印象で、私は大変穏やかな気分になれました。

ただ、部屋の中央の床に露店状態で、展示作品をポストカードサイズにして纏めたカタログを売っていたのですが、寄ったり離れたりして展示を見る癖のある私は、うっかり踏んでしまいそうで気になってしょうがなかったです(^^;)

でもカタログ自体は、小さくしてみて初めて絵がはっきりする作品もあって、結構おもしろかったです。

1点だけ、カタログには載っているのに展示室を見回してもどうしても見つけられなかった作品が、パラボリカ・ビスの入口横のショーウィンドウにあるのを帰り際に見つけたときの嬉しさと言ったら(笑

 

続いて1階、清水さん展。

こちらはもう……期待通りの世界。

中は、帷でいくつかの小部屋に分けられているのですが、ちょっと回り方が判りづらいな~……と思ったら、チケットを買ったときにちゃんと順路案内図が一緒に渡されておりました(汗

まずは扉の対面の壁に飾られたスチールを拝見。

お人形の写真なのですが、色彩や角度が固定されるせいか、実物を見るのとはまた違った魅力です。

なんだろう、人形達が四角く区切られた世界に閉じ込められて、むしろ安寧を貪っているような。

私は壁の上段に並べられたボードの4枚目に写っていた、脚を組んだお人形がとても印象に残りました。なんだか中性的で、すごく綺麗なの。

また、天井に吊られた魚のオブジェの影が時おりゆらゆら映り込むのが、いい効果を出していました。

部屋の中央にはレースのテントが張られています。

中に入ると――奇形の少女達が出迎えてくれました。

人面瘡に侵された少女、シャム双生児……。

なんとも不気味な世界。

清水さんのお人形、目力と言うのでしょうか、ときどき視線を合わせることに恐怖(焦燥?)を覚えさせられるこがいるのですが、今回私が怖いと感じたのは、赤いドレスのシャム双生児のこ。その向かって右側の顔を上げている方のこは、本当に心の内奥まで突き刺さるような鋭利で透明な眼差しをしていて。

心臓がバクバクしちゃって、居たたまれなくて逃げ出したいのに、背中を見せるのも怖いような。

でもって、その対面にいたこも結構怖かったんですよね(汗

『二重胎児のマリア』という名前のこなんですが、前傾姿勢で、今にも掴みかかってきそうな生々しさがあって、説明書きのフリップが横に貼ってあったのですが、それを見る為に近づくのが本気で怖かったです。

このフリップに関しては、たぶんあの人形のものでは?と思われるものが展示台の隅に重ねて置かれていたり、違うお人形についてしまっていたりして、ちょっと残念でした。

展示会ももう終盤で、間にイベントとかがたくさん入ってたので管理できなかったのかな~?

そんなことを思いながらテントを出て奥へ行くと、正面にバラのブランコに乗った少女。

クリスチーネ(だったかな?)。

奥の壁がスクリーンになっているこの小部屋はおとぎの国みたいな雰囲気で、緊張していた心を少しだけ和ませてくれました。

特に入って左側、天井からさがったバラのブランコに乗ったうさぎ耳の少女。

ともかくかわいいです。

見つめているうちについ微笑んでしまうくらい。あどけなくて、天使みたいで。

ずっと眺めていたいような……いや、いっそお持ち帰りしたい!とまで思っちゃいました(^^;)

この部屋のさらに奥にも小部屋があるのですが、今回のお人形、なんの障害も持たない女の子はクリスチーネだけでした。

ほとんどのお人形が、どこかしら異形で。

生まれながらのもの、あるいは、纏足や刺青などの人為的な瑕疵。

でも、どのこにも悲哀はない。

諦観はあっても、毅然として顔をあげている。

逞しくてしたたかで……怖い。

そしてそんな彼女達を高い位置から見下ろしている、完璧な肉体を持ったクリスチーネ。

先天的な、あるいは環境による差異。

一条の光の周囲に侍る影。

その対比の薄ら寒さが、さらに怖かったです。

 

ぼんやりしたまま階段を上って再び2階へ。

カフェに展示された中村さんの写真は……アダムスファミリー??

なんだか陽気な怪奇といった感じで、いい味でした(笑

なんか微笑ましいの(^^)

今度はこのかたの写真展、ぜひ開催してほしいな~。

 

 

盛りだくさんだったので何やら長くなってしまいました(^^;)

この『夜想モンスター&フリークス展2、3』は3/8(月)までの開催となっています。

いっつも閉会ぎりぎりのご紹介でスミマセン(汗

ともかく爽快感、沈鬱、楽しさとみっつの情感を体験できますので、気になったかたはぜひとも見に行ってみてくださいませ。

http://www.yaso-peyotl.com/archives/2010/01/post_760.html

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