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はみだしてますか?

最近マンガも読んでねーなぁ。

――ってことで、にわかに家の蔵書をあさってみている今日この頃。
取り出しましたは三原順さん作『はみだしっ子』。
どんな話かって言うと、親に虐待されたりなんだりして家出した4人の子供が出会い、寄り添い合って、自分を受け入れてくれる場所を探すために旅をする……と言う、なんかこうして文章にしてみると「ださっ!」って感じのお話なんですが、このマンガ何が面白いって、主役の4人がもの凄くキャラ立ちしてるんです。

簡単にご紹介してみると、まずグレアム。
4人のリーダー格で、常に冷静沈着、まじめかつ物静かで、一見すると優等生。でも基本的にものの考え方が後ろ向きで、精神的にはあまり強くないもよう。
とある有名ピアニストの一人息子で、自らもピアニストになるべく幼い頃から厳しく育てられている。
でもってこのピアニストのとーちゃんがキョーレツな性格で、グレアムが犬と遊んでばかりいてピアノの練習をサボっていたと知るや、ステッキで犬を殴り殺してしまうほど。
そのとき犬を庇ったグレアムの右目をステッキがかすり、彼は失明。
そんな旦那に耐えきれず、かーちゃん失踪。
近所に住んでいるかーちゃんの兄嫁である伯母に可愛がられてなんとか成長しますが、もともと病弱だった伯母はある日病床に。
そんな彼女にとーちゃん一言、「あんたが死んだら右目をくれ」。
で、その伯母さんも「グレアムに右目をあげてね」と遺書を残して手首を切ってしまうという、壮絶なようなちょいと陳腐なような過去の持ち主です。

お次がアンジー。
この子はさる有名女優が無名の頃に生んだ私生児で、小さい頃から親戚の家に預けられ、たまに会いに来るお母さんを待ち侘びる日々。
ところがある日小児麻痺で右足が動かなくなってしまう。
そんな彼を「お荷物だ」と母親が話しているのを聞いてしまい家出……と言う、こちらも改めて書いてみるとチープな生い立ちなんですが、4人の中では私は一番この子が好きかなー。
いつもフリフリヒラヒラのお洋服や羽根帽子なんかをつけているハンサムさんで、性格は意地っ張りで皮肉屋。反面、神経細やかで面倒見のいいひとです。手先が器用で、お絵描きお料理はお手のもの。音痴なのが玉に瑕でしょうか。

2人よりも3歳下の年少組にあたるのがサーニンとマックスの2人。
サーニンは無口で元気な野生児で、動物好きです。嘘のつけない性格で、度胸も行動力もある男気溢れる少年です。
ロシア人のひいじいさんとイギリス人の両親と共に暮らしていましたが、ことあるごとにひいじいさんとお父さんが衝突。その軋轢に耐えられなかったお母さんはノイローゼで死亡。そのショックで口をきけなくなってしまったサーニンは父親の手で地下室に閉じ込められ、偶然通りかかったアンジーに助け出された、という設定。
そんな経緯があるので、アンジーとサーニンの人間関係というのも結構面白いものがあるのですが。

で、最後がマックス。
この子は実の父親に絞殺されそうになって家出した……んだっけかな? ま、ぶっちゃけコイツのことは私はあんまり興味ないんですが(酷い(^^;)

そんな4人が、旅の途中でいろんなひとと巡り合っては訣別しーを繰り返していくんですが、私の凄く好きなシーンはコレ↓

グレアムのとーちゃんが癌で倒れ、彼だけ実家に帰ったときのお話。
グレアムは20歳になったらとーちゃんを殺そうと思っていたので、それよりも先に病気で死んでいく父親を複雑な思いで見守ります。
しかも、とーちゃんは過去の非情な自分を忘れ去ったかのように穏やかになっていて、グレアム以外の周囲のひととも和解している。
そんな彼が、グレアムに「5歳のときに花びんを割っただろう? 許して逝ってやりたいから告白してしまえ」と言います。
でも、その花びんはグレアムが見つけたときにはもう割れていたものなので、彼は「ボクじゃない」と答えます。
周囲のひとは、今さら誰が犯人かなどは問題じゃないから、とーちゃんがそれで気が済むなら謝ってやれと言いますが、グレアムは結局最後まで謝りません。
そして、とーちゃんの死後、一服盛られた彼は、知らないうちに失明していた右目にとーちゃんの角膜を移植されてしまいます。
その包帯が取れる頃、迎えにきたアンジー達にグレアムは「それでも……ボクは割らなかった」と呟きます。
それに対してアンジーが答えたのは「ふうん……」の一言なんですよ。
この「ふうん……」。
これ、なかなか言えないよね。
こういうときって、人間やっぱり自分の好奇心を優先させてしまいがちじゃないですか?
たぶん「なんの話?」って説明を求めてしまうと思うんですよ。
なんかこの「ふうん……」に、アンジーの人間性と、アンジー&グレアムの関係性が凝縮されているみたいで、もの凄く好きなんですよねー。

……ここまで長々書いたので、よく皆さんがやっているアファリエイトちゅうやつを私も初挑戦です。

Book はみだしっ子 (第1巻)

著者:三原 順
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Book はみだしっ子 (第6巻)

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ちなみに、このマンガ、はっきり言って絵は添え物なので、読むのに時間がかかります(^^;)私が持っているのはコミック版ですが、今発売されているのは文庫版のようです。んー……さらに字が細かくなるのかー……(^^;)
あと、味が出てくるのは3巻以降(と私は思っている)なので、短気なひとにはお勧めできないかもー(汗

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コメント

実はつい最近、文庫版『はみだしっ子』全巻を購入してしまい、現在少しずつ読み返してるところだったりするのであった(^^;)。そして読みながらやっぱりいまもアンジーがいちばん感情移入しやすいなと思いつつ、グレアムもあいかわらずつらいなと思いつつ、マックスが好きになれないのも変わらず... ぜんぜん成長しとらんぞ、オレといった感じなのであった。

三原順って、少し前に亡くなったんでしたよね、たしか。合掌。

文庫ってやっぱり絵も字も小っさくなってるんですよね?(^^;)
私は本編を読み終えて、その流れでジャック&ロナルドの学生時代を読み始めたところなんだが、かなり目にダメージがきているようで……。
数日前から片目、開けてらんないよー(苦笑)

んー、最近はほとんど文庫でしかマンガを読んでないので(あ、『のだめカンタービレ』は普通にコミックで読んでるな)、字や絵が小さいとか、あまり感じないや。

これ、字だらけのマンガなので、なかなか先に進めません(読んでる時間がないのよー)。いま、やっと文庫の2巻目(雪山での殺人事件発生→グレアム精神崩壊の危機)まできました。

で、目の具合、悪そうだな。片目ですか。グレアム状態ですね。医者はなんと?

や、今回のは単なるドライアイ(^^;)
ヒアルロン目薬が染み込む~。。。

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